勝負師の火種

サッカーは才能があった

中学になった時、地元の発足当初のJリーグのジュニアユースから誘われた

他府県のチームからも誘われた

しかし、中学でも入学当初からレギュラーで活躍していたので中学の部活でサッカーを続けることを選んだ

また、高校進学の際も複数の私立の強豪やユースチームから誘われた

当時高校選手権の予選でベスト8の常連の進学校が地元にあり、その学校を初の高校選手権に出場させようと夢を膨らませた

同時に、ユースチームや強豪校ではレギュラーが確約されず熾烈な競争があることを恐れた

進学した高校では入学前の春休みから試合に出ていた

今思うと怪我したらどうなっていたのだろうと思うが、兎に角、期待の大型新人として別格の扱いを受けていた

半年ほど経って国体の選抜チームのセレクションに呼ばれた

中学時代全く相手にしていなかった私学の強豪やユースチームに行った連中が見違えるほど上手くなっていた

彼らは物凄くハングリーだった

私は最終選考の30名に残った

そして最後の20名を選ぶ時に私の名前は呼ばれなかった

3年間連続で最終選考で落とされた

残った20名にはユニホームが渡され、それを横目に私はスパイクを脱ぎ、帰り支度をし、喜びを分かちあう20名の声を背中で感じながら会場を後にする

私には勝つために必要なものが多く足りなかった

自分なりに努力はした

しかし、自分が一番上手い環境では成長に限界があった

特別扱いの中で「井蛙は以って海を語るべからずは虚に拘ればなり」であった

大きな挫折感を味わった

そして、もう二度とこんな惨めな思いはしないと心に固く誓った

自分の名前が呼ばれなかったあの光景は今も忘れられない

勝負師としての火種が灯った瞬間だった

投稿者: 龍神

勝負事が好きである  当然のごとく勝つことが好きである  勝者の輝きに勝るものはない 勝者は美しい 勝利を求めること以外に人生に価値を見出せない 勝ち方を徹底的に研究し、必ず勝利を掴む

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